2012年11月1日木曜日

Interview


Conversation with 

高橋浩司・近藤智洋・佐山忍(The Everything Breaks)&朱雀佑輝(THE ANDS)

 
 ここのところかぼちゃ仕様だった街の景色が、一気にもみの木仕様になりました。
 11月です。早いです。
 それはつまり、The Beginning of World's End開催まで2週間余りということで…いよいよですね!
 今回は、初の福岡公演に向けた出演アーティストの生の声をお届けいたします。10月15日、三軒茶屋Come Togetherにて、近藤智洋&ザ・バンディッツ・リベレーションのグッド・ヴァイブレーションすぎるワンマン・ライヴのあと、そのまま居残り取材をさせていただきました。当初、本イヴェント開催に真っ先に賛同してくれた高橋浩司&朱雀佑輝両氏のリズム隊対談を予定していたのですが、思いもよらず、近藤智洋&佐山忍両氏にもご同席いただけることになり、筆者危機、いや嬉々。前半は4名による酔い良い座談会をお送りいたします。
【★本座談会の短縮バージョンは、福岡の音楽情報誌・BEA VOICE(2012年11月号)に掲載中!】


ーそれでは皆様、11/18の福岡初上陸へ向けての緊急座談会ということで、よろしくお願いします。
近藤「酔っぱらってるから変なこと言うかもしれないけど(笑)」
朱雀「酔ってるんですか? どこが(酔ってるか酔ってないかの)境目か全然わかんないですよね(笑)」
高橋「近藤くん、今酔ってるよ、だいぶ酔ってる(笑)」
朱雀「そうなんや~。素面って言われても全然わかんない(笑)」
ーえーと、まずはThe Everything Breaks、THE ANDSについて、バンドの紹介も兼ねてお互いの印象や感じる魅力などを聞かせてもらえます?
高橋「俺はなんといってもTHE ANDSのファースト・ライヴ、HARISSで競演してるからね~。朱雀とてっちと磯谷くんでバンド組んだって聞いてさ、絶対最初のライヴを一緒にやって欲しいなと思って、無理矢理口説いて(笑)」
朱雀「4月に組んで、7月にそのファースト・ライヴだったんすよね。けどホント、HARISS、高橋さんに誘ってもらってなかったらそんな早くにライヴやれなかったと思います」
高橋「新しいバンド組んだら、デビュー・ライヴなんて早いほうがいいんだよね~。…とか色々言って口説いたの(笑)」
朱雀「あはははは! けどホント、良かったです(笑)。そのライヴに合わせて、音源作ったりとかけっこうバンド(の音)を固めていけたから…アレがあって本当に有り難かったですね」
高橋「まぁ元々、3人とも知ってるからさ、その3人が新しいバンドでどんな音出すのかって、逆に俺が見たかったっていうのもあって」
ーその初見時は、どうでしたか?
高橋「あ~、ある意味予想通りではあったんだけど…ほら、磯谷くんの書く曲って、弾き語りでやっても成り立つような良い曲だと思うんだけど、それがこの男(=朱雀)のうるさいベースと絡んでくってのが面白かったというか(笑)」
朱雀「(爆笑)うるさいベース! まぁまぁ確かに(笑)」
高橋「もう細かくうるさいから(笑)。きっと磯谷くんは合わせたことのないベースだったと思うし、実際ああいう感じで歌ってるの初めて見たから、たぶんすごい楽しいんだろうな~っていう気はすごいしたね。すっごいのびのび演ってて…すごい、よかったね~」
ー近藤さんも、GHEEEで対バンされましたよね。
近藤「そうだね、(渋谷)屋根裏で。俺は、予想してたよりすごい激しくて。朱雀くんも前にガーッと出てきてるし。NANANINEの時から知ってるけど、その頃の印象よりもハードだったね」
高橋「あとやっぱ、曲いいもんねぇ」
ー最終的にすごくポップですよね。
高橋「うんうん」
近藤「この間、7月にアコースティック(形態)でも対バンしたんだけど、それこそそういう曲のポップさも出てたし、意外に、3人ともハモる(笑)。すごいコーラスあるよね(笑)」
朱雀「そうなんですよ、コーラスやるようになりましたね~。俺は今までほとんどやったことなかったんですけど(笑)。THE ANDSを始めてから、やっぱ3ピースっていうのもあって、楽器、音数が少ない分、磯谷もコーラスにすごいこだわって作ってきてるんで。俺、大体サビはコーラスしてますね」
高橋「やってるよねぇ」
朱雀「見た目も、フロント二人がガンッとマイクに向かうといいじゃないですか。そういうのもあって、サビ担当になってますね(笑)」
高橋「そういうとこも含めて、やっぱトリオはカッコいいよね。潔い感じっちゅーか。(ライヴ中には)てっちもよく見えるし(笑)。やっぱいいよね、3ピース。3ピースってだけでわりと好きになっちゃう感じ、あるからね(笑)」
朱雀「ははははは(笑)」
ーまぁ激しいといえば、それこそThe Everything Breaksですよね。始められた頃にたまたま高橋さんとライヴハウスでお会いして、「今度激しいバンド始めたんだよー」というお話を聞いてはいたんですが、実際ライヴ見て音源聴いたら本当にもの凄いハードで。
高橋「そうそう…なんか……なーんで始めたんだっけ?」
ーえぇっ!?
(一同大爆笑)
ーすみません近藤さんと佐山さん、フォローをしていただいたほうが(笑)。
佐山「いやいや、いーんです、こんな感じでいいんです(笑)」
高橋「(笑)ま、なんかラウドなバンドをやろう!みたいになってね」
近藤「そうそう…ま、ヘルプとしてね」
高橋「そうそう…えっ? 俺ヘルプなんだ!」
朱雀「へへヘルプ?! ヘルプだったんすか!?(爆笑)」
高橋「俺ヘルプみたい! 今知ったわ、俺。な~んだ、メンバーなりてぇなぁ!」
佐山「ロン・ウッドみたいだなぁ(笑)」
近藤「ま、それは、福岡のライヴ次第かな」
高橋「よぉ~し、頑張る! 朱雀! ライヴのあと、“あのひとメンバーにしたほうがいいですよ!”って言うんだよ!」
朱雀「(爆笑)言います言います、すごい良いドラム叩いてますよ!って。けどホント、俺まだライヴは見れてないんですけど、ラウドな…ワーーーッとした感じでやりたいってとこだったんですか、きっかけは」
高橋「うん。あと、近藤くんがハンドマイクでやりたいっていうのもあったね。その時にギタリスト誰がいいって話になって、佐山くんの名前が出て」
近藤「元々、WORDっていう、PEALOUTの時によく対バンしてた、俺も高橋も大好きなバンドやってて」
高橋「残念ながらね…佐山くんの名前が出ちゃったんだよねぇ」
朱雀「はっははははは(笑)」
ー(笑)佐山さんにとって残念ながら。
高橋「あ、あ~、そっかそっか!」
近藤「佐山くんにとって残念(笑)、あ~、そうだよね~」
佐山「先輩だから断れない(笑)」
近藤「なぁんで俺だよ?!って(笑)」
高橋「そうだよね・・・そうみたい(笑)」
朱雀「(笑)けどホントに…潔さというか、そういうストレートな格好良さのあるバンドだなって思います、The Everything Breaksは。僕らも、シンプルに、余計なものを削ぎ落していこう、削ぎ落して核の、芯の部分で勝負しようみたいなところがけっこうあって。The Everything Breaksもそういうところで近しいバンドなのかなって思いましたね」
高橋「ウチらは曲の長さにもこだわっちゃうからね、3分超えると長いな!ってなっちゃうからね」
朱雀「あっ、曲確かにそうですね(笑)。僕らも短いんすよ」
高橋「短くすると何が弊害かっていうと、ワンマンの時にすーごい曲やったんだけど1時間いかないっていうね(笑)」
近藤「けっこうね、アンコール入れて16曲くらいやったんだけど、1時間いかなかったね(笑)」
朱雀「俺らもそうです、30分のステージで9曲とか(笑)」
高橋「よし、じゃあそこで対決しよう!」
朱雀「(笑)曲数どんだけつめこめるか?」
高橋「けどそういうのいいじゃない?」
近藤「ロッカーズ的な感じでね(笑)」
高橋「そうそう、ロッカーズ的(笑)」
ーちなみに今回、それぞれ45分の持ち時間がありますが(笑)。
朱雀「そう、だから俺らとか持ち曲全部やんなきゃいけんもん」
高橋「や、そんなん俺たちだってそうだよ!」
朱雀「うわははははは(笑)」
近藤「うん、全部出来る」
高橋「じゃあ全曲対決で!」
朱雀「わかりました!全曲対決で!(笑)」
高橋「まぁけどホント、メンバー4人ともここまで短くてポンポンいくバンドってやったことないから、楽しいのは楽しいよね」
近藤「単純に、短いのって格好いいしね」
高橋「短い曲にしようとかそういう話してないんだけど、大体出来上がると短い(笑)」
ー結果的にそうなってる、と。
近藤「皆、(今まで)いっぱいやったし。いろんなことやってきたしね(笑)。そのうえでこういうの格好いいやん、ってなってる感じかなぁ」
高橋「そう、長い曲も散々やってきたしね」
ー今、そういうのをやりたいっていう欲求が無意識下にもあるってことなんですかね。
近藤「あと2年ぐらいしかできないもんね」
ー体力的な問題ですか(笑)。
近藤「はははははっ」
高橋「いやー、でも走れるうちに走んないと、っていう。まさにそれはあるよね。ダッシュできる時にダッシュしようよ!」
朱雀「それはそうですね、うん。わかります」
高橋「だからこそ、この福岡はホントに楽しみなんだよね。そういう、潔いバンド同士でやれるっていうのは」
ー高橋さんは、福岡はPEALOUT以来…いや、riverslow以来ですか。
高橋「うん、6年ぶりくらい…それくらいは行ってないと思う」
ー6年分、たっぷりと見(魅)せてください。
近藤「3マンなんだもんね。頑張んないと」
高橋「会場(UTERO)600人入るからね~」
佐山「えっ? マジっすか!」
朱雀「いや、650人です(笑)」
近藤「え、UTERO? そんなに入んの?」
高橋「頑張んないと! ここが頑張りどころだから、俺たちの(笑)。でもホント、The Plashmentsもかなり格好良かったしね。福岡で、新しいものを見せようよ。3連発で」
ー逆に、福岡のお客さんたちに期待することってあります?
高橋「期待すること! …できれば、物販とかいっぱい買ってもらえると嬉しい…とかっていうのはあるよね、うん」
(一同大爆笑)
高橋「そこは現実的でいいんじゃない? 大人だから(笑)」
朱雀「あははははは(爆笑)。急に!」
ーでも確かに、The Everything Breaksの素敵な音源はライヴ会場限定販売ですもんね。ライヴに来ないと買えませんから。では初福岡となる佐山さんに、最後にひと言、締めをお願いします。
佐山「(笑)いやもう、楽しんでいただければ、それで。楽しんでください!」●


*さて、ここからはオプショナルとしまして、高橋浩司×朱雀佑輝のリズム隊対談。こういう話、普段では意外としないものです。ひとりのミュージシャンが自然当然に思い考え、軸としていることの欠片が、キラリキラリと見えるような時間でした。では、どうぞ。*

ーベースとドラムで対談なんてあんまり無いですよね。
朱雀「無いねぇ。新鮮、ちゅーか、貴重やね(笑)」
高橋「そうだよね~」
ーこれまでけっこう交流があって、いろいろな形態で対バンも重ねている二人ですが、まずストレートな導入として、お互いの惹かれる部分というのはどういうところでしょう。
高橋「朱雀はやっぱりもう、ストレートにガーーーッと弾くところで。俺も基本的にもう、いろいろやってもやっぱりさ、8ビート育ちだしさ」
朱雀「確かに(笑)」
高橋「だからもう、その俺の心をくすぐるタイプのミュージシャンではあるよね。あの、とにかくガガガガッといく感じ、逆に言ったら俺はそれだけでオッケーな人なんだけど(笑)」
ー自分と一緒にプレイするっていう姿も想像しやすい?
高橋「あーもう全然全然、全っ然! むしろ、朱雀とやるのっていうのはすごい想像しやすいよね。たぶん、同じような…8ビートの感じっていうかさ。やっぱ良い8ビートが出来るかどうかっていうことだと思うんだよね」
朱雀「僕、最初にPEALOUTを(DRUM)Be-1で観たんですけど、これホントに、ベースで言ったら8(ビート)のダウンピッキングみたいなドラマーやな!って思ったんですよ、最初(笑)」
高橋「あ~、だからやっぱりそういうことなんだよね~」
朱雀「そんなドラムなんて、あんまりおらんから。それがめっちゃくちゃ格好よかったんスよね。ホンットにもう、ダウンピッキングしてる!って感じで」
高橋「あ~、最高の褒め言葉、それ(笑)」
ーそういうとこはご自身で意識されてやってるんですか。
高橋「じゃないんだけど、やっぱ8ビートが好きなんだろうね。やっぱホラ、ルースターズ然り、ロッカーズ然り、クラッシュ然り…まぁビートルズだってやっぱり良い8ビート持ってるし。基本のリズムだけど、やっぱりいちばん難しいと思うんだよね、良い8ビート叩くって」
朱雀「うんうん、そうですね」
高橋「みんなホラ、すぐ出来るじゃん!とか思いがちだけど、やっぱり良い8ビートはいちばん難しいと思うんだよ。だからそれを、俺は極めたいなって思ってて。8ビートはこの人!っていう…だから俺バンドが変わっても8ビート必ずやるし、やれるところでね。やっぱ俺、そこが、自分がいちばん輝くとこだってわかってるから」
朱雀「あー、なるほど…そうなんだ」
高橋「だからやっぱそこは、出していきたいなとは思ってる」
朱雀「いやでも確かに、そこが格好いいです」
高橋「朱雀も、パンク・ベーシストだもんね」
朱雀「ははははっ。パンクなんすかね(笑)。けどラストコーズ(RYOJI & THE LAST CHORDS)の時もよく一緒にHARISSは対バンしてましたもんね」
高橋「そうそうそう。だからなんかもうねぇ…他人じゃない感じ?(笑)」
ー近しい匂いがしますか。
高橋「あ、なんか、そうだね。別に仲がいいとか普段からよく会うとかじゃないけど、弾いてるとこ見たら大体解るっていうかさ。“出どこ”が解るっていうか。だから別に音楽的な話とかしなくても、プレイしたら解るものだしさ、そういう人となりっていうのはさ」
ーそもそもの話なんですけど、高橋さんは、例えば、バンドはこうあるべきだ、っていうような哲学というか思想みたいなものっていうのは、ありますか?
高橋「バンドはこうあるべきだ、ん~」
ーこうありたい、でもいいんですけど。
高橋「あぁー…やっぱりとにかく、音楽に対して真面目にね、接することなんじゃないかなー……とにかく恩返しだと思ってるから、俺はもう。音楽を今続けてるっていうのは、音楽に対する恩返し。だからもう、真面目に付き合うし…そこがバンドの根っこってことなのかなぁって思う。そこは妥協なくやりたいと思ってるしやってるつもりだしね。…あとやっぱり、俺がいろんなバンドやるっていうのは、音楽を広めたいっていうのはすごいあるのね。とにかく何か発信していきたいっていう、やっぱり音楽で人生変わっちゃった自分がいるわけだから、なるべくそういう機会がいろんなところであるといいなって。いろんなイベントやったりとか、レーベル(=LookHearRecords)やることにしたのもそういうことだし…やっぱりまだ音楽に期待してるとこがあるんだよね、すごくね。(世間一般的に)いくらCDが売れないって言われようが(苦笑)」
ー音楽そのものの力、みたいなもの、
高橋「を、やっぱり信じてるよねぇ、うん」
ー信じてしまうほどの恩恵を、かつて音楽から受けたっていうことですよね。
高橋「うん、そうだね。でも、今でもあるしね。例えば、人のライヴ観に行っても、そういうふうに感じることがあるからさ、やっぱり」
ーちなみに、人のライヴって、どういうふうに観てます?
高橋「俺はね~、けっこうライヴっていうより曲間が気になっちゃうんだよね」
朱雀「曲間?」
高橋「曲間ていうか…演奏してない時の佇まいをすごい俺は気にする」
朱雀「あ~、なるほど。へぇぇぇぇ」
高橋「うん。なんか、演奏してない時に格好よくなかったら、たぶんそのバンドは格好よくないっていう…そんな気しない?」
ーあのー、演奏してない時の手持ち無沙汰感がどうにも出てしまう人、居ますよね。
高橋「そうそう(笑)。そういう時にどうステージでちゃんと格好よく居れるかっていうのは、すごい大事で。あと、曲の入り方とかタイミングとか、それってやっぱりバンドの力量が問われる、バンド感が問われるじゃない? だから楽曲を聴くっていうよりも、その楽曲をどう伝えようとしているのかっていうほうが気になっちゃう」
ーどう伝えようという意識でいるのか、という。
高橋「そうそうそう。それは絶対曲間とかに表れるから。演奏してない時にいちばん表れると思うんだよね」
朱雀「あー、うんうん、そうですね」
高橋「ま、自分がそういうところをすごく気にしてるから、人のもそういうふうに見ちゃうんだけどね。だからステージで水飲むタイミングとか、今日みたいなハコとかアコースティックのライヴとかは逆にゆったりやったほうが観てる皆も飲みやすいからいいんだけど、俺は基本的にはまず飲まないね、ライヴ中は。飲んでる瞬間に、観てるほうも冷めちゃうんじゃないかな、って思っちゃうから。だから必要以上に音楽と関係ないことをしない、っていう」
朱雀「はぁぁぁぁ…すーごいですね」
高橋「まぁ俺はドラマーだからね。ヴォーカルとかは別だよ、無理して飲まないで歌えなくなったら意味ないし(笑)」
ー歌っていうところで、それぞれのバンドの話に戻るんですけど、バンドがどんなにラウドでもハードであっても、二人とも歌、メロディーに対してのアプローチが非常に意識的で的確というか。歌を軸にしたアンサンブルっていうのはいちばん意識しているところなんですかね。
高橋「あぁ~、俺はドラム的な観点から言うとやっぱり歌を活かすも殺すもドラムかなと思ってるから、そこはすっごいもう徹底的にやるとこだね。あの、俺はドラムはメロディー楽器だと思ってるから、だからやっぱり、そういう気で常に叩いてはいるね。歌の伴奏だと思ってるから、ドラムが」
朱雀「確かに、そうですよね…歌、めっちゃ聴きますね。で、僕は、歌とドラムのバランスをとります、よく」
高橋「ベースってそういう役割だよね」
朱雀「なんか、それをいちばん考えますね。縦軸(ボーカルードラム)に対してのアプローチというか、そこがもしずれてたら、そこのちょうどいい間に入るように弾いたりとかもするし(苦笑)」
高橋「例えば、ドラムの音って“パンッ”で終わりだけど、それが“パーンッ”って聴こえるのはベースのおかげだもんね」
朱雀「そうですね」
高橋「だから、ドラムをさらにメロディー楽器にしてくれるのはベースなんだよねぇ」
朱雀「高橋さんは、歌のリズム的なフォローをしたりとかしますか? 例えば、歌が後ろ目になってたら、それを前に促すってことってします?」
高橋「あぁ~…でもなるべく歌に寄り添うように…基本的には、合わせるっていうよりも、近藤くんがどう歌いたいのかなっていうのを考えて、例えばゆったり歌いたいんだったら、そのゆったりした歌が伝わるようにするっていうか。近藤くんがゆったり歌えてそれがちゃんと伝わるようにするには、実は俺がジャストで入ったほうがよかったりするから、じゃあジャストでいこう、とか」
朱雀「じゃあ…歌がいちばん良く聴こえるとこに自分がいるようにする、っていうことですよね」
高橋「そうそうそう、そういうことだよねきっと。歌に寄り添うこともあるし、あと、こっちが引っ張ってあげるってこともあるよね。もっと歌いやすいほうはこっちよ、っていうふうに、俺のドラムに合わせて近藤くんの歌が上がっていくこともあるし」
朱雀「じゃあ、バンドをやる上でやっぱりいちばん気にするのは歌だってことにもなりますかね」
高橋「そう、だねー、やっぱり近藤くんの歌であったり、朱雀だったら磯谷くんの歌であったり、やっぱり歌い手の歌が、いかに皆にちゃんと届くか、本人が届けたいと思ってる形でちゃんと届けられるかっていうところ、じゃないかなぁ」
朱雀「…歌ってないとことか、間奏とかは、アンサンブルというか演奏主体ですよね?」
高橋「あー、うん、間奏の時は俺、自分の見せ場だと思ってるから(笑)。たとえギターソロしてても、ベースとドラムの見せ場って気は、すーごいしちゃうんだよね。ま、もちろんギターソロ弾いてる時には基本的にギターが目立つようにはしてあげたいなとは思ってるけど(笑)」
ーしかし、こういうお話聞くと、ライヴで見るところっていうのがまた増えますね。
朱雀「確かにね。高橋さんホントに水飲んでない!とか(笑)」
高橋「そうね(笑)。まぁそのへんも含めて、福岡の皆にはしっかり見て楽しんでもらおうよ」●

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